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chokudai(高橋直大)のブログです

競技プログラマは競プロのコンテストを開いてる会社に就職しろ!

この記事は、Competitive Programming Advent Calendar 2016の12/4の記事です!

日程勘違いしてました!遅刻ごめんなさい!

www.adventar.org

 

 

さて、語りたいのはタイトルの通りです。

はい。みなさんこう言いたいですよね? ポジショントークですよね? と

半分そうです。でも半分は違います。

ということで、その半分違う部分について説明しようかなぁ、と思います。

 

どうして競技プログラミングのコンテストを開くのか?

競プロのコンテストを開く企業はたくさんあります。

ここ1年ちょっとでAtCoderでコンテストを開いた企業だけを見ても、規模が大きい順で、

などなど、いろんな会社がコンテストを開いています。まだ社名を出すことはできませんが、来年以降はさらに多くの企業がコンテストを開く予定です。

さて、それでは、これらの企業は、なぜコンテストを開くのでしょうか?

コンテスト開催は安くはないです。オンライン一発のMUJINを除けば、これらの企業は、AtCoder社に対して、300万円以上払っています。いくら企業でも、この額はなかなか払えるものではないです。

それでも払う理由は、競技プログラマの能力を評価し、会社に引き込むべき人材として評価しているわけです。そして、そのためにお金をこれだけ払っても良い、と思っている。この「お金を払っている」ということこそが、その会社がその人材を評価している、ということの証明になるわけです。

実際、株式会社ドワンゴでは、コンテスト参加者からの内定承諾者が12人出たことを、第二回のコンテストの告知記事で紹介しています。

dwango.co.jp

競技プログラマの評価というのは、会社によって・エンジニアによって大きく分かれます。その理由は簡単で、競技プログラミングの能力が役立つ仕事と、役立たない仕事があり、会社によっては全く役立たないからです。だから、月刊競技プログラミングは役立たないと呼ばれる、競プロ役立つ/役立たない議論が定期的に発生するわけですね。
ただ、それを外から見て見分けるのは難しい。そこで、コンテストを開いているなら確実に評価してもらえる、という指標を使う、というのは、絶対に間違いのない選択肢だと言えるわけです。

口だけの企業に気を付けよう!

さて、競技プログラミングの話をすると、「競技プログラミングいいよね!」みたいなことを言う会社はたくさんあると思います。でも、そういう企業が本当に競技プログラマを欲しがっているかは怪しいです。

IT系人材って、どうしようもない人からすごい人までの差が本当に激しいです。FizzBuzzすら書けない人って世の中大量にいます。そうなると、プログラムが書ける学生ってそれだけで貴重なんです。だから、競技プログラミングがなんだかよく分からないけど、とりあえず凄そうだから褒め殺しにする、ということは、本当に多いです。

最近は競プロもちょっとメジャーになってきたけど、そもそもプログラミングのプの字もわかんないような人事が殆どだと思います。そうなったら、競技プログラミングなんてどういうものだかわけないじゃないですか。何となくすごーい、って感じが殆どだと思います。騙されちゃだめです。エンジニアに話を聞かないと実態は分からないと思った方が良いです。

企業の選び方

さて、だからといって、「コンテストを開いていない企業に行くな!」とは言わないです。そこで、競技プログラマにお勧めな企業の選び方を紹介します。

コンテストを開いている企業に入ろう!

これは鉄板。間違いないです。1回だと気まぐれかもしれないから、2回以上継続的に開いているとなお良い。

競技プログラマの多い企業に入ろう!

競技プログラマが多く、長く在籍している企業なら、競技プログラマにあった環境であることが多いです。エンジニアに直接聞いてみるのが一番ですが、基本的にはこの条件を満たしていれば大体大丈夫です。

面接官にでもエンジニアにでも聞いてみよう!

どっちの条件も当てはまらなかったら、もう直接聞いてみちゃいましょう。「競技プログラミングを生かしたいんですけど、役に立ちますか?」って聞いてみちゃいましょう。

「役に立つよ!」って言われたら、何に役立つのか具体的に聞いてみましょう!

ここで具体的な話が出なかったら、もうその人は適当なことを言っている人です。「私は分からないけど○○さんが言ってたよ!」みたいなことを言われたら、その○○さんに繋いでもらいましょう。ここを徹底しないと、ひたすらつまらないプログラムを書く人生や、そもそも生産的な仕事を全くしない人生になってしまいます。

 

最後に

 競技プログラマーというのは、就活において最強、というわけではありません。例えば、Web系の企業だったら、「AtCoderで黄色でした!」よりも、「一人でWebサービス立ち上げました!」の人の方が基本的に強いです。

でも、競技プログラミングでの実績より、目に見えて良い実績を持っている就活生なんて、正直殆ど存在しません。企業を選べる立場にある、というのを自覚しましょう。

AtCoderを立ち上げた理由の一つに、「こんなに凄い人がたくさんいるのに、適切に評価されないのは間違ってる!」と思ったというのがあります。今や競技プログラミングは、僕が学生だった時と比べて圧倒的にメジャーになり、就活にも活用できるようになりました。AtCoderを知らない情報系企業の人事はモグリです。ちゃんと勉強してください。 ごめんこれは言い過ぎです。

学生のAtCoder参加者のみなさん。ぜひ、競プロで得た肩書を活用して、良い会社に入ってください。オンサイト経験があれば間違いなしだし、それがなくても、隔週以上で参加しているというだけで無茶苦茶アピールになります!

AtCoderで育った人が、色んな所で活躍してくれればいいなと、ずっと思ってます。

 

 

さて、次の記事は、

  • enuemuenuemuenuさん(nmさん)の、「Topcoder Div1 Hardを解いてみよう」
  • ryo_wkさん(はむこさん)の「ハムスターでもわかるかんたんなアルゴリズム

の2本だそうです。お楽しみに!